2019.06.17
みなさんこんにちは!
梅雨の雨続きが一転、今週は爽やかな晴れでスタートですね。
さて、岐阜県池田町で新しく始まりました新築住宅のTY邸のご紹介です!
敷地は東西に細長い形状で、道路が南に面しているため日当たりは十分に採れる土地です。
今回はこの土地の性格を生かして東西に長い庭を配置し、その庭を包み込むようなL字型の建物形状で計画しました。
LDKも東西に長く計画することで、包み込んだ庭と寄り添うような空間を目指しました。
さて、まずは地鎮祭の準備です。
祭事に用いる杭打ちから、工事がスタートします。
祭壇の準備が整ったら地鎮祭です。
風の強い一日でしたが、無事土地神様へのご挨拶を終えました。
地鎮祭が済んだら仮設工事が始まります!
工事をするにあたって必要なインフラ設備の工事です。
水道の引込み、仮設電気、仮設トイレの段取りをします。
並行して今回も瑞穂市のNA邸と同じく杭工事があるので、杭の位置出しと建物の位置を確認する地縄張りを行います。
さて、いよいよ本格的に着工です!
今回は地盤補強工事の一種である杭工事を採用しています。
頑丈な地盤の部分に建物の構造に働く力を設計通り伝達させるため、杭の位置と長さを入念に打ち合わせます。
先端に固化材を混合撹拌するドリルのついた長いシャフトで改良を進めます。
指定した位置に杭が打ち込まれました。
この杭の先が頑丈な地盤に当たっていて、建物の重みを杭と地中の摩擦なども使いながら建物を支えます。
杭工事が終わると基礎工事の段取りに移行します!
いつもの小森組のお二人の登場。
本体の基礎に着手する前に建物に近い部分のコンクリートブロック施工します。
ブロック基礎の高さを確定したら…
型枠を組んで
鉄筋を施工します。
そしてコンクリートの打設。
ここまでは建物本体の工事と同じ流れですね。
基礎ができたら境界のブロックを積んでいきます。
そして完成しました!
すぐに建物本体の工事に移ります。
この手前にかかっている板は「丁張(ちょうはり)」と呼ばれるもの。
ぐるっと建物を囲んで水糸を張ることにより、建物の正確な位置と高さが決まります。
この丁張精度はとても重要で、当社ではこの寸法を何度も何度もチェックして、どの物件も大体対角線誤差が ±1ミリ程度になります。
これで地盤の工事が完了しました!!!
ここまでの工事、基本となる寸法の確認は非常にシビアに行っております。
建物の基礎が精度よく完成すれば、自ずと上部躯体、仕上げの精度も良くなります。
見えない部分ですし、これを言葉や写真でお伝えするのは非常に難しいのですが、こうしたひと手間が建築の美しさにつながるのだと思います。
ではでは、次回もお楽しみに!!
2019.06.08
みなさんこんにちは!
いよいよ梅雨入りですね。
梅雨は現場の工程が目まぐるしく変わるので毎日天気予報とにらめっこしています。
さて先日岐阜県大野町のTN邸で水回りのリフォーム工事をいたしました。
住宅で一番早くに寿命が来るのが「設備廻り」です。
設備機器自体の寿命もそうですが、何より建築時に最新の設備を導入しても「時代ごとに求められる生活スタイル」に設備の機能が追い付かないことが多いです。
今回の物件も築30年くらいの住宅で骨格構造はしっかりしているのですが、お風呂・洗面所・トイレのリフォームを依頼されました。
現状を見てみると確かに30~40年前には当たり前にあったデザインなのですが、世代によっては使いづらい部分も多いと思います。
現状の浴室
湿式工法で、モルタルを下地にタイルを貼っています。
洗面室
トイレ
こちらもタイルで仕上がっていますね。
これらの水回りを使いやすいようにリフォームします!!
こうした工事の場合、お施主様はお住いのまま工事をします。
なのでまずは…
工事で使う空間を養生します!
いざ、工事スタート!
まずは解体工事から。
この時代には壁は土壁だったようですね。
必要な構造部分は残しながら丁寧に解体していきます。
構造があらわしになってきました!
設備の配線のようすもこの時点で具体的にわかってきます。
解体が進むと構造上大切な筋交いがシロアリに浸食されているのが見つかりました!
こうしたモルタルを下地とした湿式工法の特に水回り空間は湿気がたまりやすく、地中から上がってきたシロアリの被害を受けていることが多いです。
今回もこの筋交いを一度取り外し、新しい筋交いを入れて防蟻処理をすることにしました。
下準備ができたら基礎工事から。
シロアリがこれ以上上がってこないように、また床下を乾燥した状態に保って環境を整えるために土間コンクリートを打設します。
ワイヤーメッシュを敷き込んで…
コンクリートを打設します。
土間が完成したら一度撤去した水回りの工事。
限られたスペース、もともとの配管ルートを利用しながらも、できる限り効率の良い配管計画をします。
きちんとメンテナンスできることも重要です。
ここまで完了したら大工工事に引き継ぎます。
ずっと寒かった洗面脱衣室を温かくするために断熱材を施工します。
筋交いも新しく追加され、部屋の形が見えてきました…!
造作工事や電気工事も進んで…
いよいよ完成です!!!!!
こちらが生まれ変わった浴室です。
防水性能に優れて構造体を健全に保つシステムバスを採用。雰囲気もぐっと明るくなりました。
こちらは洗面室。
以前のじめじめした感じを一新する空間になりました。
当社は洗面室やトイレには杉板の壁面をお勧めしています。
自然素材は湿気を吸収するため、いつでも清々しい空間になります。
扇風機もつけたので、お風呂上りもとても快適です!
こちらがトイレ。
以前の状態とは見違えるようですね!
清潔感ある雰囲気に様変わり。
お掃除も格段にしやすくなりました。
さて、いかがだったでしょうか??
ここまでの工事は水回りのリフォームだけですが、生活環境は一変したそうです。
こうしたリフォームも改築工事と同様、現場が進むごとの状況判断や精度の高い測量技術を要します。
正確な現場仕事があるからこそ、デザインの魅力が発揮できるのだと思います。
一見古くなった住宅も、しっかりした本体の構造と施工技術があればここまで見違えるものです。
当社が「屈強な構造」を大切にしているのは、数十年先の家族構成の変化やライフスタイルの変化にともなう「増改築やリフォーム」をしやすくするというのも重要な理由です。
お施主様の人生全体を眺めた時、人と一緒に寄り添いながら育っていくような住宅があったら魅力的だと、いつも思っています。
ではではまた次回の現場報告をお楽しみに!!!