2019.08.02
みなさんこんにちは!
いよいよ夏も本番、とんでもなく暑い日が続きますね…
さて、今回はメンテナンス回です。
昨年まで修行先としてお世話になっていた京都の横内敏人建築設計事務所より依頼があり、滋賀県にある「上丹生の家」のメンテナンス工事に入らせていただきました。
古くなったビルトインエアコンが故障したので取り替えたいとのこと。こちらが上丹生の家のリビングダイニング(最初と最後の写真は横内事務所HPより)。
写真奥、キッチンの天井裏にエアコンが隠されていて、天井を一部壊してエアコンを取り換える工事の予定でした。
天井を壊して新しい材料で張り替えると、経年変化の色の違いでどうしても違和感ある仕上がりになってしまいます。
事前調査で伺った折、施主様がとても大切にお住まいで、空間の魅力もひしひしと伝わってきたので、何とかしてこのイメージを壊さずに施工できないものかと考えました。
いろいろと既存のつくりを調査して、この天井材を綺麗なまま剥がし、元に戻す施工方法にチャレンジすることにしました。
はじめは養生から。
ギリギリの隙間を狙って工事するので、天井や家具のギリギリのラインで養生します。
事前に打ち合わせたところを丁寧に切り取り…
剥がす!
この剥がす工程、その場にいた全員が天井を持ち上げて作業したので、あのダイナミックな風景を写した写真がありません!笑
一番の見せ場ですが、天井全体を引っ張ったり持ち上げたりしながらジョイントを引き抜き取り外しました。
あとは新しい下地で補強を加えながらエアコンを設置して…
元に戻した天井材の目立たない場所を狙ってとめつけます。
そして…完成!
どうですか?工事した跡は見つかるでしょうか?
剥がして元に戻す。難しい工事だからこそ、いかにも何もしていないようなさらっとした仕上がりを目指す。
主張しない工事は、空間のイメージを壊さずに済むのです。
最後は皆で空間を楽しんで帰りました!
お施主様、横内事務所の皆さま、ありがとうございました!